『鹽津城』 飛浩隆
『鹽津城』
飛浩隆 / 河出書房新社 / 四六判上製 / 264P
結婚記念日に夫から贈られた植木は、「贈り主様にそっくりな『花』」をつける不思議な木―「未の木」。少年は、言葉の力で世界を紡ぐことができた―「ジュヴナイル」。四十年前、現政権が発足した日に大災害が生じたあの地へと、私は帰ってきた、なぜ?―「流下の日」。山腹に生じた緋色の世界に迷いこんだ末に―「緋愁」。“うみの指”に襲われる世界と、私の世界―「鎭子」。“しお”に覆われゆく風景、“しお”に病みゆく身体、“しお”と共存する人々、ささやかな日常から織りなされる歴史―「鹽津城」。
日本SF大賞2冠作家・飛浩隆、8年ぶり待望の作品集。