『女の一生』 佐野洋子
『女の一生』
佐野洋子 / 港の人 / 四六判変型並製 / 112P
『100万回生きたねこ』『おじさんのかさ』『わたしのぼうし』など、たくさんの人に愛され続けている名作絵本を数多く生み出した佐野洋子。
一方で、『私の猫たち許してほしい』『シズコさん』『神も仏もありませぬ』などリズミカルな文体で人生の本質を突くエッセイも多数執筆し、どれも高い評価を得た。
本書は、1990年代に少部数刊行された、隠れた名著二冊を一冊にまとめての復刊。
繊細なエッチング作品と、赤裸々かつ切実きわまることばで、生と性をたずさえ生きる人間の姿を描く自伝的物語が、ここによみがえる。
本書は、『女の一生 I メリーさんの絵本No. 36』(トムズボックス、1992年)および『女の一生 II メリーさんの絵本NO. 48』(トムズボックス、1994年)を1冊にまとめたものです。
解説 江國香織「最初のページと最後のページのあいだに」
装幀 有山達也・伊藤実桜(アリヤマデザインストア)
■著者
佐野洋子(さの・ようこ)
1938年、北京に生まれる。武蔵野美術大学デザイン科卒。1967年、ベルリン造形大学においてリトグラフを学ぶ。主な作品に『100万回生きたねこ』(講談社)、『おじさんのかさ』『おばけサーカス』(講談社・サンケイ児童出版文化賞推薦)、『すーちゃんとねこ』(こぐま社)、『わたしのぼうし』(ポプラ社・講談社出版文化賞絵本賞)、『だってだっての おばあさん』(フレーベル館)、『ねえ とうさん』(小学館・日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)などの絵本や、童話『わたしが妹だったとき』(偕成社・新美南吉児童文学賞)、『神も仏もありませぬ』(筑摩書房・小林秀雄賞)、『問題があります』(筑摩書房)、『役に立たない日々』(朝日新聞出版)、『シズコさん』(新潮社)、『死ぬ気まんまん』(光文社)などのエッセイ、対談集も多数。2003年紫綬褒章受章、2008年巌谷小波文芸賞受賞。