『いろいろな幽霊』 ケヴィン・ブロックマイヤー
『いろいろな幽霊』
ケヴィン・ブロックマイヤー 著 / 市田泉 訳
東京創元社 / 四六判上製 / 272P
時に切なく、時におかしく、そして
時にはちょっぴり怖い幽霊たちの物語を100編収めた
いつか幽霊になるあなたのためのふしぎな短編集
失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、方向音痴の幽霊、瞬間転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっと怖い幽霊たちの物語を100編収めた不思議な短編集。
目次
幽霊と記憶
一 注目すべき社交行事
二 進路指導カウンセラー
三 手斧(ておの)、数本の燭台(しょくだい)、針刺し、シルクハット
四 マイロ・クレイン
五 記憶喪失
六 きのうの長い連なり
幽霊と運命
七 ヒッチハイカー
八 願い事
九 遊び方
十 運命の天秤(てんびん)
十一 どんなにささやかな一瞬であれ
十二 集まり
十三 ミラ・アムスラー
幽霊と自然
十四 ゾウたち
十五 白馬
十六 さらなる諸動物
十七 ミツバチ
十八 風景を損なうもの
十九 木々の納骨堂
二十 空から降ってくるもの
二十一 作中で太鼓が鳴る物語
二十二 お砂場計画
二十三 再生可能資源
幽霊と時間
二十四 十三回の出現
二十五 来世と死の事務処理機関
二十六 死亡記事
二十七 中間地点
二十八 時の巡り
二十九 ヒメハヤ
三十 前後に揺れる物語
三十一 小さなロマンスとハッピーエンドを含むタイムトラベルの物語
幽霊と思弁
三十二 ファンタズム対スタチュー
三十三 足跡
三十四 乗客たち
三十五 新たな生、新たな文明
三十六 暗黒は震えつつ通り過ぎた
三十七 プリズム
三十八 彼の女性性
三十九 人々がいて、彼らはかつて生きていた
四十 第一一五連隊の兵士たち
幽霊と視覚
四十一 アクション!
四十二 円(まる)い堀が魚の安らぎとなるように
四十三 スペクトル
四十四 あらゆる家の鍵、あらゆる消火栓、あらゆるコンセント
四十五 壁
四十六 遊びの時間
四十七 生涯にわたって
四十八 いっしょに連れていく
四十九 霧の向こうにちらちら見える物語
幽霊とその他の感覚
五十 一生分の接触
五十一 二番手
五十二 かくもたくさんの歌
五十三 音響の問題
五十四 香り(ブーケ)
五十五 野原で解けていく雪の泥くさいにおい
五十六 道具学
五十七 陽射しがほとんど消えて部屋が静かなとき
五十八 男のようなもの
五十九 ささやかな感情
幽霊と信仰
六十 現実の小さな崩壊
六十一 異常派と尋常派
六十二 不動産
六十三 どちらが結晶、どちらが溶液
六十四 無数の奇妙な結合と分離
六十五 携挙(けいきょ)
六十六 666
幽霊と愛と友情
六十七 失われて見出(みいだ)され
六十八 鏡の中のもう一人の男
六十九 アポストロフィ
七十 鏡の中の男
七十一 回転式改札口
七十二 実話
七十三 弾丸とそれを避けるために必要なもの
七十四 膝
七十五 彼女が忘れようとしている男
七十六 永遠
七十七 遅すぎた
七十八 居残り
七十九 あなたの靴が好き
幽霊と家族
八十 幽霊の仮の姿
八十一 困惑の元
八十二 見えない、さわれない
八十三 幽霊兄弟
八十四 第二の実話
八十五 人生
八十六 非凡な才能
八十七 遺伝性疾患
八十八 空港のターミナルからの祈り
八十九 孵化(ふか)
九十 左右対称
幽霊と言葉と数
九十一 インコ
九十二 婉曲(えんきょく)表現
九十三 およそ八十グラム
九十四 幽霊文字
九十五 言語学の問題
九十六 夕暮れとほかの物語
九十七 電話
九十八 数
九十九 人口調査
百 かつて書かれた中でもっとも恐ろしい幽霊譚(たん)
主題の不完全な索引
謝辞
解説=勝山海百合