『交差点の天使』 北野勇作
シリーズ 百字劇場5
『交差点の天使』
北野勇作 / ネコノス / 文庫判並製 / 208P
著者のライフワークとも言える【ほぼ百字小説】は、Twitterで毎日発表され続けており、その数は5000を超える。膨大な作品群から選り抜かれた200篇のショートショートを本作に収録。シリーズ百字劇場として、SFとして括られるタイプの作品を集めた『ありふれた金庫』、タヌキが登場する作品を集めた『納戸のスナイパー』、猫が登場する作品を集めた『ねこラジオ』の3作に続き、第4弾『かめたいむ』には「亀」、そして本作第5弾には「天使」が登場!
「不思議」は日常と一緒にある。私は、そうだったらいいなあと思いながら生きている。北野さんは、いいなあとかじゃなく、「そう」でしょ。って言ってのける。その力強さに心を揺さぶられて、北野さんの百字を読んでいると、たまに泣いてしまう。(中略)不思議は、きっと、いろんなところに現れる。でも多分、どこにでも現れるわけじゃない。多分不思議は、不思議を見つけるその人が、その不思議を納得できるところに現れる。(解説より)
たった百文字で描かれる小さな物語は、やがて重なり、響き合い、大きな世界のうねりを創り始める。マイクロノベルノベルの名手・北野勇作による「シリーズ百字劇場」。第五弾は天使たちによる静かで不思議な供宴を。
版元から一言
100文字あれば、すてきな世界も、奇妙な宇宙もつくりだすことのできるショートショートの奥深さ。子どもが初めて体験する「小説」としてもうってつけです。過去3作は、小学校での読書会や創作練習の教材としてもお読みいただいております。わずか100文字で構築される世界をぜひお楽しみください。