『父の革命日誌』 チョン・ジア
『父の革命日誌』
チョン・ジア 著 / 橋本智保 訳
河出書房新社 / 四六判並製 / 272P
父は死んだ。
電信柱に頭をぶつけて。
パルチザンとして闘争を繰り広げ、投獄され、それでも社会主義者として生きた父。そんな父の葬儀のために故郷に帰ったアリの前に現れたのは、思いもよらぬ弔問客だった。
かつて武装し闘った敵、生涯確執のあった叔父、元パルチザンの盟友たち、謎の見知らぬ少女……。
知らなかった父を知るたびに、歴史の痛みで絡まった糸がほどけていく。
悲しみと笑いが乱反射する、父と娘の葬儀の三日間。
人生の複雑な優しさを描く物語。