『泣いたって変わることは何もないだろうけれど』 パク・ジュン
『泣いたって変わることは何もないだろうけれど』
パク・ジュン 著 / 趙倫子 訳
クオン / 四六変形判並製 / 216P
誰もが抱える胸のうちや心象風景をやさしく繊細なことばで描き、
読者の圧倒的共感を得る詩人、パク・ジュン。
旅と生活の中からつむがれた
哀悼と悲しみ、愛情と慰めに満ちた散文と詩。
はじめに
陰
人がやっていることは
自分も全部やって生きていくのだと
かたくなに決めていた日々があった。
ひなたの方に
みずから背を向けて
歩まずともよい道を
急いでいた頃があったということだ。
|目次
はじめに
陰
一部
あの年 仁川/あの年 慶州/ふたつの顔/生きつづける言葉/夜明けにかかってきた電話―詩人 李文宰/待つこと、記憶すること/手紙/あの年 麗水/朝ごはん/季節の変わり目/雨/あの年 挟才/白く、か細いひかり/碧蹄行/涙と息づかい/夢見の部屋/体と病/ふたたび今は/孤独と寂しさ/旅と生活
二部
自分を好きになるとき/あの年 画岩/あの年 墨湖/昼
間の酒/心の廃墟/記憶の野原/海南から届いた手紙/泣くこと/屋上へと上がる階段/小説家 キム先生/あの年 恵化洞/音/関係/返信/愛の時代
三部
春を迎えに/小さなこと 大きなこと/ふたたび去りゆく花/あの年 幸信/ふさわしい季節/日常の空間、旅の時間/広場のひととき/劇薬と劇毒/初恋/傘と雨/寺/趣向の誕生/あの年 三陟
四部
仕事と貧しさ/不親切な労働/大人になるということ/孤児/
酢醬油/もう泣かないで、父さん/手を振りながら/祝! パク・ジュホン 一歳/中央医院/スンデと革命/死と遺書/僕の心の年齢/時
おわりに
あの年 蓮花里
訳者あとがき
訳注