『サラゴサ手稿』中巻 ヤン・ポトツキ
『サラゴサ手稿』中巻
ヤン・ポトツキ 著 / 工藤幸雄 訳
東京創元社 / 文庫判並製 / 400P
縦149mm 横105mm 厚さ15mm 重さ 213g 400ページ
混沌として読者を幻惑するポトツキの世界
渦巻くようなヒターノの親方の物語、
真正版では削除されてしまった
〈さまよえるユダヤ人〉の物語……
工藤幸雄による異本『サラゴサ手稿』の全訳
まだまだ続くヒターノの親方の驚くべき物語の数々、数学者ベラスケスの奇妙な生い立ちの物語、大商人の息子ロペス・ソワレスの恋と、彼につきまとう妙な男ドン・ロック・ブスケロスの物語、そして真正完全版では削除された〈さまよえるユダヤ人〉の物語……。奇想天外で混沌とした迷路のようなポトツキの世界がさらに広がる。
著者プロフィール
ヤン・ポトツキ (ヤンポトツキ) (著/文)
ヤン・ポトツキ
1761年、現ウクライナ領ピクフでポーランドの大貴族の家に生まれる。作家、旅行家、歴史家、考古学者、民族学者。家庭ではフランス語で育てられ、生活語としてポーランド語、ウクライナ語、ドイツ語の他に、弟とともに送られたスイスの塾で、英語も身につけ、さらに成年までにロシア語、スペイン語、イタリア語も習得、八か国語に通じていた。『サラゴサ手稿』はポーランド語より通じていたフランス語で書かれたものである。1815年、自宅でピストル自殺を遂げた。