『元気じゃないけど、悪くない』 青山ゆみこ
『元気じゃないけど、悪くない』
青山ゆみこ / ミシマ社 / 四六判並製 / 248P
50歳の急カーブ、愛猫との別れ、不安障害、めまい、酒や家族との関係…
わけのわからない不調のどん底から、リハビリが始まった――。
「わたしの心と身体」の変化をめぐる、物語のようなノンフィクションであり、ケアの実践書。
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「死にたい」と思うほどの状態から、「これなら生きていてもいいかも」と思える状態になるまでの心身のリハビリについて書いてきたのだと、書き終えてわかった気がした。
(…)
無傷ではないし、今後は古傷が疼くことがあるのかもしれない。全快しゃきしゃきの元気いっぱいでもない。でも「回復」とは異なるカタチで、わたしは自分の人生を新たに立ち上げて生きている。そういうの、全く悪くない。むしろ、悪くないと思うのだ。
――本文より
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「コントロールしよう」を手放し、自分が変わったと実感するまでの3年間の記録。