『体内飛行』 石川美南
『体内飛行』
石川美南 / 短歌研究社 / 四六判並製 / 128P
日常=ワンダー。
目で、手で、身体で受け止めてきたものたちが、
短歌の中に放たれる。
──ワンダーに満ちた日々の記録。──
短歌専門誌「短歌研究」連載「体内飛行」(2017‐2018年)/書き下ろし9首を含む「1980-2019」/全280首を収録。
『架空線』に続く5冊目の歌集。
中学生の頃が一番きつかつただらうな伏目がちのメドゥーサ
正夢のやうだと思ふ濡れた手で掴めば濡るる手紙のことを
試着室に純白の渦作られてその中心に飛び込めと言ふ
( 帰るつてどこにだらうか) コントでは手首をひねつたら部屋の中
内と外つながつてゆくあやふさのエッシャー、細く柔らかな線
装画 山下陽子「無辺の跳躍」(『未踏の星空』より)
装幀 花山周子
目次
体内飛行
1 メドゥーサ異聞
2 分別と多感
3 胃袋姫
4 北西とウエスト
5 エイリアン、ツー
6 飛ぶ夢
7 トリ
8 予言
1980- 2019
あとがき
初出一覧