『震災後のエスノグラフィ 「阪神大震災を記録しつづける会」のアクションリサーチ』 高森順子
『震災後のエスノグラフィ 「阪神大震災を記録しつづける会」のアクションリサーチ』
高森順子 / 明石書店 / 四六判上製 / 368P
阪神・淡路大震災の手記を集め出版してきた「記録しつづける会」。その活動は中断も含めた様々な困難に直面する。活動を「よい物語」にしたい欲望もめぐる中、そのままならなさを含み込む研究は可能か。アクションリサーチの可能性を提起する画期的な一冊。
目次
まえがき
第Ⅰ部 エスノグラフィ
第1章 出会いから交流会をひらくまで
第2章 二〇年目の手記集をつくるまで
第3章 二五年目の記録集をつくるまで
第Ⅱ部 分析編
第4章 「記録しつづける会」のアクションリサーチの前提――一九九五年から二〇〇五年の取り組みとその分析
第5章 「記録しつづける会」エスノグラフィの分析――活動を駆動させる〈ままならなさ〉
第Ⅲ部 理論編
第6章 アクションリサーチの構造的問題と〈ままならなさ〉
第7章 共話的エスノグラフィ――オルタナティブな記述の手続きの提案
最終章 「出会い」にひらかれた活動の閉じ方――〈ままならなさ〉を引き受けるアクションリサーチ
あとがき