『夜明けまえ、山の影で エベレストに挑んだシスターフッドの物語』 シルヴィア・ヴァスケス=ラヴァド
『夜明けまえ、山の影で エベレストに挑んだシスターフッドの物語』
シルヴィア・ヴァスケス=ラヴァド 著 / 多賀谷正子 訳
双葉社 / 四六判判並製 / 512P
2016年、エベレスト。最も暗い夜明けまえ。性暴力の記憶の影を振り払い人生を取り戻すため、女たちはこの山を歩いた。
過去から、未来から、女たちの声が響き合う。連帯と共助の登山記。
「シルヴィアは戦士だ。その力強く温かい声は、彼女がいかに人生における最悪の瞬間から立ち上がり、誰かの標になろうとしてきたかを物語る。この本は弱さ、共感、無私の心がもつ力の証明だ。ここに描かれた、彼女が手にした強さと勇気に敬意を覚える」
――セレーナ・ゴメス(俳優、本書原作映画主演)
幼少期の性的虐待や父による支配が少女に落とした影。
それはやがて、さらなる苦悩と喪失を連れてきた。
人生を取り戻すために登山家となった彼女が挑んだのは、同じ性暴力サバイバーの女性たちとエベレストを歩く旅。互いの心の傷を差し出しあい、守りあうことで得た力を手に、彼女はそのままひとり、この母なる山の頂上へと向かう。凍てつく吹雪、世界の果てまではびこる男性至上主義、そして幾たびも訪れる死線。その先に見た光景とは――。
オープンリー・レズビアン初の七大陸最高峰登頂者が実体験と半生を綴った、心震わせる極限のシスターフッドの記。