『唾がたまる』 キム・エラン
『唾がたまる』
キム・エラン 著 / 古川綾子 訳
亜紀書房 / 四六判上製 / 288P
──母の包丁の音、いまも心にこだまする言葉。
〈 すべての記憶が、わたしを支えている〉
韓国文学のトップランナーによる、切なくて、痛くて、おかしな8つの物語。
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自分をいつも守ってくれた豪快な母。
何もかもがうまくいかなかった、クリスマスの夜の苦さ。
就職難の中で手に入れたささやかな「城」 への闖入者。
死んでしまった母親との、本当の別れ。
大人になろうとする主人公たちの大切な記憶を鮮やかに紡ぐ、作家の自伝的要素も散りばめられた瑞々しい短編小説集。