『フェミニズムズ グローバル・ヒストリー』 ルーシー・デラップ
『フェミニズムズ グローバル・ヒストリー』
ルーシー・デラップ 著 / 幾島幸子 訳 / 井野瀬、久美惠 解題 / 田中雅子 翻訳協力
明石書店 / 四六判並製 / 416P
フェミニズムは長らくジェンダー正義を追求してきたが、そこにはしばしば対立も伴った。私たち一人ひとりは、この歴史にいかなる「使い道」を見出すべきか。普遍的な定義に依拠しないフェミニズムズの探求へと誘う、グローバル・ヒストリーの新たな挑戦。
目次
はじめに
フェミニズムの「時」
なぜグローバル?
理論、アクティビズム、そして使い道
第1章 夢
レディランドとハーランド
偉大な愛
ユートピアの実現
夢の限界
差異を夢見て
第2章 アイディア――考え・概念・思想
女性、理性そして美徳
家父長制
「トルコ・コンプレックス」
男女(Nannü)
女性の解放と家父長制
「二重の危険」
家父長制と男性運動
第3章 空間
労働の空間
市場
フェミニズムのビジネス
礼拝の空間
自立の空間
第4章 物
フェミニズムのブランド化
フェミニストの身体
アフリカの代替策
抵抗と「世界を作る」物
第5章 ルック――装い・外見
美、ファッション、政治
合理的な衣服と異端のファッション
解放の装い
服装の規制
反体制的な自己装飾と階級がもたらす緊張
スカートをはいた男性
ヒジャビスタたち
ベール、ナショナリズム、そして植民地へのまなざし
第6章 感情
フェミニストの怒り
愛情
母性
世界的なネットワーク
第7章 行動
石の主張
闘争性と形を変えた暴力
ストライキ
ピケ
身体と裸
第8章 歌
女性参政権運動の音楽
ゴスペル、ブルース、そして人種排斥
音楽産業と「女性文化」
ハミングでの威嚇
ライオットガール
国際女性デーと国家フェミニズム
おわりに――グローバル・フェミニズムズ
包摂と排除
過去は使えるか
次は?
謝辞
解題[井野瀬久美惠]
さらなる読書のために
註
事項索引
人名索引
図版リスト