『ディス・イズ・ザ・デイ』 津村記久子
『ディス・イズ・ザ・デイ』
津村記久子 / 朝日新聞出版 / 文庫判並製 / 408P
「こういう話をしてるとさ、どんな気持ちでも生きていけるんじゃないかって思うよね」
22のチーム、22の人生――
サッカー国内2部リーグ22チームの22人のファンたちは、それぞれの思いを抱いて今季最終試合のザ・デイ、「その日」に向かう。職場の人間関係に悩む会社員、別々のチームを応援することになった家族、憧れの先輩に近づきたい男子高生、両親の離婚で十数年ぶりに再会した孫と祖母など、ごく普通の人たちのかけがえのない人生を、サッカーを通してエモーショナルに描き出した、一話完結の連作小説集。
単行本刊行時、30近いメディアで多数書評掲載や紹介がなされるなど圧倒的な評価を得、また第6回サッカー本大賞を受賞した作品が、ついに待望の文庫化!
<目次>
第1話 三鷹を取り戻す
第2話 若松家ダービー
第3話 えりちゃんの復活
第4話 眼鏡の町の漂着
第5話 篠村兄弟の恩寵
第6話 龍宮の友達
第7話 権現様の弟、旅に出る
第8話 また夜が明けるまで
第9話 おばあちゃんの好きな選手
第10話 唱和する芝生
第11話 海が輝いている
エピローグ――昇格プレーオフ
あとがき