『事務に踊る人々』 阿部公彦
『事務に踊る人々』
阿部公彦 / 講談社 / 四六判並製 / 392P
面倒くさい、複雑、抑圧的……時に文豪を苦しめ、戦争を阻止し、巨額の損失を生み、ついには死の世界を垣間見せる。「事務」それは人間を人間たらしめる究極の知恵。事務の営みから人間のあり方を再考する、画期的エッセイ!クソどうでもいいのに倒錯的な愛をかきたてるかくも人間くさい事務の世界への探究。
目次
第1章 漱石と大日本事務帝国
第2章 事務の七つの顔
第3章 事務処理時代の「注意の規範」
第4章 『ガリヴァー旅行記』の情報処理能力
第5章 「失敗」から考える事務処理
第6章 身体儀式と事務の魔宮
第7章 事務を呪うディケンズ
第8章 鉄道的なる事務
第9章 エクセル思考で小説を書く
第10章 事務の「感情」を考える
第11章 事務に敗れた三島由紀夫
第12章 事務と愛とバートルビー