『こびとが打ち上げた小さなボール』 チョ・セヒ
『こびとが打ち上げた小さなボール』
チョ・セヒ 著 / 斎藤真理子 訳
河出書房新社 / 文庫判並製 / 448P
「生きることは戦争だった。そしてその戦争で、僕らは毎日、負け続けた。」
家屋が密集するスラムに暮らす「こびと」一家を、急速な都市開発の波が襲う。
国家という暴力装置と戦う、蹴散らされた人のリリシズム。独裁体制下の過酷な時代に書かれ、その後韓国で300刷を超えるロングセラーとなり、世代を超えて読み継がれる不朽の名作。
「この悲しみの物語がいつか読まれなくなることを願う」
ーーチョ・セヒ