『「能力」の生きづらさをほぐす』 勅使川原真衣 著 / 磯野真穂
『「能力」の生きづらさをほぐす』
勅使川原真衣 著 / 磯野真穂 執筆伴走
どく社 /四六判並製 / 264P
生きる力、リーダーシップ力、コミュ力…
◯◯力が、私たちを苦しめる。
職場や学校、家庭で抱えるモヤモヤを
なかったことにしたくないすべての人へ
―朝日新聞「タイパ社会」特集ほかメディアで話題!―――――
「能力論の新しい地平をひらいた、学術的にみても優れた本だと思います」
大学時代の師 苅谷剛彦さん(オックスフォード大学教授)
「『能力』にすがってしまうのは、
不確定な人生を少しでも確かだと思いたい、
私たち人間の弱さゆえなのでしょう」
執筆伴走 磯野真穂さん(人類学者)
「俺にケンカ売ってんの? 君いい度胸してるな」
ケンカするほど仲のいい先輩 山口周さん(独立研究者・著作家)
「本書のメッセージが伝わったその先には、きっと今とは少し違う、もっと生きやすい社会が広がっていくはずだ」
宮台由美子さん(代官山 蔦屋書店 人文コンシェルジュ、集英社「yoi」より)
「『能力』は正当性をまとう。能力が足りないのは自己責任、必要な能力を獲得すべく精進しなくては……と追い立てられる日々に待ったをかけるのが本書だ」
日本経済新聞2023年2月18日付朝刊読書面書評より
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組織の専門家が命をかけて探究した、他者と生きる知恵
現職では「優秀」、前職では「使えないやつ」現象はなぜ生まれるの?
移ろいがちな他人の評価が、生きづらさを生み出す能力社会。
その実態を教育社会学と組織開発の視点でときほぐし、
他者とより良く生きる方法を模索する。
「行きすぎた能力社会じゃ、幼い子どもを残して死にきれない!」
ガン闘病中の著者が贈る、まさかのストーリー。
――ときは、2037年。急降下した
上司の評価で病める息子を救うため、
死んだはずの母さんがやってきた!?
「人事部が客観性の根拠として、人材開発業界を頼っているわけだね。
ふむ、とすると、『能力』なんて幻とかなんとかうそぶきながら、それを飯のタネにしてきたのは、やはり母さん、あなたのいた業界じゃないか。」(本文より)
執筆に伴走した、磯野真穂さん(人類学者)も言葉を寄せる。