『ナンセンスな問い 友田とんエッセイ・小説集Ⅰ』 友田とん
『ナンセンスな問い 友田とんエッセイ・小説集Ⅰ』
友田とん / H.A.B / 四六変型判上製 / 224P
本屋には行く。なぜなら、体にいいからだ。
「ナンセンスな問いに私は駆り立てられる。そこには意味など何もないし、問うたところで社会が変わるというようなものでもない。しかし、しばしば当然と思っているところに風穴を空けてくれることがある。問わなければ気づきもしなかったことが、初めて目に留まる。いつもの日常がちょっと違って見えてくる。世界が可笑しさに満ちてくる。満ちてきたらどうなのだと言われると、困ってしまうが、困ったなあと言いながら、私は今日もナンセンスな問いを発している。」(本文より)
『『百年の孤独』を代わりに読む』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』の著者による、待望の作品集。連作エッセイ「本屋に行く」、小説「私の応援狂時代」ほか、各媒体に掲載された作品に書き下ろしを加えて単行本化。
目次
まえがき
本屋に行く「共同開発されたうどんをめぐって」
アウレリャノはTシャツを着たか?
本屋に行く「時々負ける水戸黄門」
旅日記を書きはじめると
本屋に行く「思考はやがて発酵して妄想となり」
東京で会いましょう
本屋に行く「それは慣用句か?」
串揚げ屋の向こうへ
本屋に行く「本屋に行かない」
正解は一つではないが
本屋に行く「丘を越えて」
いつだって私にはドトールがあった
本屋に行く「古井由吉をドトールで読む」
とにかく書いている
本屋に行く「付録を探す」
眠れない夜に
本屋に行く「すすめられた本」
返礼品
本屋に行く「縁」
本町で地下鉄を乗り換えたことがある
本屋に行く「続いている首塚」
積み重なっていく日常の先に
私の応援狂時代
スーパーの息子
あとがき