『パウル・ツェランと中国の天使』 多和田葉子/ 関口裕昭
『パウル・ツェランと中国の天使』
多和田葉子 著 / 関口裕昭 訳
文藝春秋 / 四六判上製 / 200P
コロナ禍のベルリン。若き研究者のパトリックはカフェで、ツェランを愛読する謎めいた中国系の男性に出会う。
〝死のフーガ〟〝糸の太陽たち〟〝子午線〟……2人は想像力を駆使しながらツェランの詩の世界に接近していく。
世界文学の旗手とツェラン研究の第一人者による「注釈付き翻訳小説」。
目次
1 歌うことのできる成長
2 天使の素材からなるテクスチュア
3 傷つきやすい指
4 生命の樹をともなう小脳の虫
5 衝突する時間たち
6 ミイラの跳躍
訳者によるエピローグ
訳注
訳者解説(パウル・ツェランについて/詩集『糸の太陽たち』について/多和田葉子とツェラン)