『青ひげの卵』 マーガレット・アトウッド
『青ひげの卵』
マーガレット・アトウッド 著 / 小川芳範 訳
筑摩書房 / 文庫判並製 / 288P
無難な仕事、かわいい心臓外科医の夫、尊敬できる女友達、不満はあれど庭付きの家。望んだものに囲まれて、サリーの人生は"そこそこ素敵"なはずだった。彼女の中に広がる空洞、虚ろな穴がたとえどれだけ深いとしても──。(「青ひげの卵」)平穏で平凡な生活の下、確かに息づく静かなカオス。終わりなのか、始まりなのか? 有機的でアイロニカルな六つの短編。
【目次】
ルゥルゥ、もしくは〈言語〉の家庭生活
ぶさ猫
青ひげの卵
罪食い人
緋色のトキ
サンライズ
訳者あとがき
解説・大串尚代