『パワー・ポリティクス』 マーガレット・アトウッド
『パワー・ポリティクス』
マーガレット・アトウッド 著 / 出口菜摘 訳
彩流社 / 四六判上製 / 136P
「わたし」と「あなた」をめぐる45篇、第5作目詩集、本邦初訳
現代カナダ文学を代表する作家・詩人、マーガレット・アトウッドが放つ
イメージを秘めた言葉の数々
「わたし」と「あなた」
男女の私的な物語は、個人から国家、さらに地球規模の闘争へ──
不穏な空気に包まれたデビュー作の詩集『サークル・ゲーム』(1966)〔彩流社、2020〕と対になる作品
『サークル・ゲーム』の閉塞的な人間関係から、本作『パワー・ポリティクス』(1971)は「権力ゲーム」へとテーマが広がり、そのイメージやモチーフは、後の小説で鮮やかに展開される
あなたはわたしにぴったり
目のなかに入る針のよう
釣り針
見開いた目
(──冒頭の詩より)