『わたしとあなた 小さな光のための対話集』
『わたしとあなた 小さな光のための対話集』
me and you / 122×192mm / 372P
版元より
『わたしとあなた 小さな光のための対話集』は、一人ひとり異なる「わたしとあなた」が、個人的な想いや違和感をなかったことにせず、社会の構造にも目を向けながら、ともに生きていける関係性や場所について考えた一冊です。フェミニズムやクィアの表象、メンタルヘルス、マチズモ、戦争、差別……といったテーマをはじめとして、それぞれの分野で研究や発信をおこなっている日本、台湾、韓国、アメリカを拠点に活動している方々との対話を収録しました。
どのテーマも、歴史において複雑に絡み合った構造のなかにあり、時には自分ひとりの力でなにができるのか、立ち止まってしまうような場面もあるかもしれません。それでも、me and youが大切にしたいと考えている「個人と個人の対話」や「“わたし”と“あなた”という小さな主語」を立脚点とし、自分たちを含め、一人ひとりが自分の内側にもっている感情や経験を振り返りながら、個人的な想いをなかったことにしないまま、どう社会の構造と向き合い、関わっていくのかということについて、迷い、悩みながらも前身していくための光を見つけるような一冊になることを願っています。
目次
01…me and youからあなたへ─はじめに
02…a letter from 野村由芽
04…a letter from 竹中万季
11…i meet you ─13人のあなたに会う
13…清水晶子さんに会う(取材・文:平岩壮悟)
清水晶子さんとフェミニズムを話す。
「違う生き延び方をしている人たちの選択を簡単に否定しない」
45…秋田祥さんに会う(取材・文:平岩壮悟)
クィアの表象に「欠けているもの」を上映する。
ノーマルスクリーン秋田祥さん
71…伊藤絵美さんに会う(取材・文:木村びおら)
「困ったねえ」と言い合える社会に。
臨床心理士・伊藤絵美さんに聞くケアの重要性
95…武田砂鉄さんに会う(取材・文:西口想)
武田砂鉄さんと長い話をする。
男性なのに、ではなく男性だからマチズモを語る
133…ドミニク・チェンさんに会う(取材・文:倉田佳子)
ドミニク・チェンさんがインターネットに抱く希望。
今いる場所だけが唯一ではない
165…小林エリカさんに会う(取材・文:秦レンナ)
小林エリカさんと、見えないものについて話す。
時間をこえて、わたしの記録を残し、あなたの痕跡を探すこと
191…穂村弘さんに会う(取材・文:松井友里)
世界や他者の「わからなさ」に言葉で向き合う穂村弘さん。
夜中に水槽を運ぶ人へのシンパシー
219…竹田ダニエルさんに会う(取材・文:平岩壮悟)
物事の「変化」はどこから生まれる?
竹田ダニエルさんとZ世代の現象から考える
247…ブライアン・ヒューさんに会う(取材・文:燈里)
ひまわり学生運動の記録、反差別団体との連帯、文化と政治の接続。
台湾のブライアンと話して
269…ソン・スンリエンさんに会う(取材・文:燈里)
二度閉店しても復活。台湾のフェミニスト書店「女書店」に集う
女性たちの静かな革命
289…ジェイ・リンさんに会う(取材・文:燈里)
LGBTQ+のための映像配信「GagaOOLala」のジェイ・リン。
ゲイで、父親で、経営者だからできることを
309…バイロン・デュヴェルさんに会う(取材・文:燈里)
台北のクィアによるクィアのためのパーティー。
Queer Trash Taiwan主催・バイロンに聞く
327…イ・ランさんに会う(取材・文:野村由芽)
イ・ランさん「強くならないと生きられない社会」で問う。
「あなたはどうやって生きているんですか」
357…対話の先に─作品案内
362…me and youからあなたへ─小さな光のために
363…me and you little magazine & club
368…クラウドファンディングにご支援いただいたみなさま