『イン・クィア・タイム アジアン・クィア作家短編集』
『イン・クィア・タイム アジアン・クィア作家短編集』
イン・イーシェン、リベイ・リンサンガン・カントー 編 / 村上さつき 訳
ころから / 四六変型判並製 / 364P
「クィアの時代(In Queer Time)」に香港から届いたアジアンLGBTQI+作家による「クィア小説」17編を「いきする本だな」シリーズ初のフィクション集成として刊行!
フィリピン、マレーシア、バングラデシュ、台湾、パキスタン、インドネシアなどにルーツをもつ作家たちの競演に酔いしれる一冊です。
目次
はじめに イン・イーシェン
ラベルの名前 アルハム・ベイジ(パキスタン)
あのこ ラカン・ウマリ(フィリピン)
バナナに関する劇的な話 ディノ・マホーニー(香港)
ハートオブサマー ダントン・レモト(フィリピン)
よぅアダム アンドリス・ウィサタ(インドネシア)
呪詛 オヴィディア・ユー(シンガポール)
シャドーガール ジェマ・ダス(マレーシア)
生理現象 アッシュ・リム(シンガポール)
重ね着 アーサー・ルイス・トンプソン(香港)
砂時計 アビエル・Y・ホック(バングラデシュ)
リサルストリートの青年たちへ イアン・ロサレス・カソコ(フィリピン)
お茶休憩 スー・ユーチェン(台湾)
上陸さん ジョアナ・リン・B・クルーズ(フィリピン)
蚵仔煎(オアチェン) リディア・クワ(シンガポール/カナダ)
サンクチュアリ ネロ・オリッタ・フルーガー(フィリピン)
スノードームの製図技師 デスモンド・コン・ゼチェン–ミンジ(シンガポール)
命には命 アーリー・ソル・A・ガドン(フィリピン)
編者による解題 リベイ・リンサンガン・カントー
クィアの時代にー「訳者あとがき」にかえて 村上さつき
編者・訳者プロフィール
著者プロフィールと訳者による翻訳ノート
前書きなど
このアンソロジーには、異なる文化や背景を持つ作家たちの、七色の想いが詰まっています。だからきっと思い出してください。我々を隔てる障壁は無数にあるけれども、それでも私たちは一つなのです。
そして読者のうちで、カムアウトできる環境でなく、政府や社会から抑圧されたり、受け入れてもらえずに苦しいと感じている多くの人々へ。ぜひ、この本に慰めと安らぎを見出していただき、少なくともあなたは一 人ではないと思い出してほしいと思います。ここは 安全な空間――サンクチュアリです。
我が家だと思って。さあ靴を脱いで、くつろいで。(編者はじめに)