『あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集』
『あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集』
ジーン・リース 著 / 西崎 憲 編訳 / 安藤しを,磯田沙円子,樫尾千穂,加藤靖,小平慧,笹原桃子,沢山英理子,獅子麻衣子 訳
亜紀書房 / B6判並製 / 304P
―わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。
カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。しかも女性である。
自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。
だが彼女らはけっして下を向かない。
慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。
《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》