『呑み込まれた男』 エドワード・ケアリー
『呑み込まれた男』
エドワード・ケアリー 著 / 古屋美登里 訳
東京創元社 / 四六判 / 256P
巨きな魚の腹の中。乗っていた舟ごと呑み込まれたジュゼッペは、そこにあった朽ちかけた船で発見した航海日誌に、自分の来し方を綴っていく。彼が造った、木彫りの人形ピノッキオに命が宿ったこと。学校に行って戻ってこなかったその子の行方を捜し、小さな舟で海に乗り出したこと。そして彼の手記はさらに遡り……。絶望的な状況下、ジュゼッペ老人は何を思い、何を綴ったのか。
鬼才ケアリーが描く、もう一つのピノッキオの物語。