『美しいってなんだろう?』 矢萩多聞、つた
『美しいってなんだろう?』
矢萩多聞、つた / 世界思想社 / 四六変型判 / 256P
美しいってなんだろう?
――ある日、8歳の娘から投げかけられたなにげない質問に、手紙を届けるように文章を書きはじめた。
600冊以上の本をデザインしてきた装丁家・矢萩多聞。
小学生の娘と交わした、世界のひみつを探る13の対話。
【本文より】
美しいものは、ときにはみにくく、ざんこくである。……身近なところに隠れているのに、手をのばせばけむりのように消えてしまう。ことばにしたとたんに、まったくちがうものに変わりはてる。
いま、ぼくは、流れゆく雲のようにあてどもないものを書こうとしている。
それでも、忘れえぬ美しい光景をあらためて書きとめ、娘とともに「美しいってなんだろう?」ということを考えてみたい。