『旅する小舟』 ペーター・ヴァン・デン・エンデ
『旅する小舟』
ペーター・ヴァン・デン・エンデ 著 / 岸本佐知子 訳
求龍堂 / A4変型判 / 96P
これは小さな紙の舟が大海原を超えていく旅を描いた、文字のない絵本。
鬱蒼と生い茂る森を抜け、葉っぱの影をくぐり、氷山の間を、魚たちの集団を通り抜け、嵐や大波に飲まれそうになりながら、恐ろしい海の怪物たちの間も抜けて進む小舟。
小さな舟はいつも独りぼっち。
でも、独りだからこそ、波の上にも下にも広がる驚異的な自然の美しさ、素晴らしさに気づくことができる。
静かで、力強い1冊。