『両方になる』 アリ・スミス
『両方になる』
アリ・スミス 著 / 木原善彦 訳
新潮社 / 四六判変型 / 334P
ともに「第一部」と名付けられた二つの物語。時代も性差も軽やかに超えて躍動する、まったく新しい長篇小説。
十五世紀イタリアに生きたルネサンスの画家と、母を失ったばかりの二十一世紀のイギリスの少女。二人の物語は時空を超えて響き合い、男と女、絵と下絵、事実と虚構の境界をも鮮やかに塗り替えていく。そして再読したとき、物語はまったく別の顔を見せる――。未だかつてない楽しさと驚きに満ちた長篇小説。コスタ賞受賞作。