『そこにすべてがあった バッファロー・クリーク洪水と集合的トラウマの社会学 』 カイ・T・エリクソン
『そこにすべてがあった バッファロー・クリーク洪水と集合的トラウマの社会学 』
カイ・T・エリクソン 著 / 宮前良平,大門大朗,高原耕平 訳
夕書房 / 四六判上製 / 384P
1972年2月26日、大雨で鉱山ゴミの堆積でできたダムが決壊、アメリカ・ウエストバージニア州の炭鉱町バッファロー・クリークは、雨水とボタが混ざった黒い水にのみこまれた。
死者125人、住民の8割が家を失った未曾有の人災は、コミュニティの崩壊をもたらし、生存者たちの心に深いトラウマを残した。
圧倒的悲劇を目にし、すべてを喪い、コミュニティさえも崩れ去ったとき、人びとの心に何が起きるのか。
半世紀の時を超えて響く、被災者たちの声。
アメリカ社会学の権威が、被災者への膨大なインタビューと綿密なフィールドワークで描き出す「集合的トラウマ」の実態。