『琥珀捕り』 キアラン・カーソン
『琥珀捕り』
キアラン・カーソン 著 / 栩木伸明 訳
東京創元社 / 文庫判並製 / 464P
この作品には、A(対蹠地)にはじまりZ(回転のぞき窓)で終わる、ギリシャ神話、中世キリスト教聖人伝、アイルランド民話から望遠鏡や潜水艦の発明に至る、一見無関係な26の単語にまつわる物語が納められている。それぞれの物語は登場する単語やイメージによって、次々と別の物語に高飛びし、そして終点にたどり着いたとき、読者はひとつの長い物語を読んでいたことに気づく。「文学におけるカモノハシ」と言われた驚異の物語。