『恋と夏』 ウィリアム・トレヴァー
<ウィリアム・トレヴァー・コレクション>
『恋と夏』
ウィリアム・トレヴァー 著 / 谷垣暁美 訳
国書刊行会 / 四六判上製 / 298P
20世紀半ば過ぎのアイルランドの田舎町ラスモイ、孤児の娘エリーは、事故で妻子を失った男の農場で働き始め、恋愛をひとつも知らないまま彼の妻となる。そして、ある夏、一人の青年フロリアンと出会い、恋に落ちる――究極的にシンプルなラブ・ストーリーが名匠の手にかかれば魔法のように極上の物語へと変貌する。登場人物たちの現在と過去が錯綜し、やがて人々と町の歴史の秘められた〈光と影〉が浮かび上がり……トレヴァー81歳の作、現時点での最新長篇。