『ブルースだってただの唄』藤本和子
『ブルースだってただの唄 ー黒人女性の仕事と生活』
藤本和子 / 筑摩書房 / 文庫判 / 320P
1980年代、アメリカに暮らす著者は、黒人女性の聞き書きをしていた。出かけて行って話を聞くのはわ刑務所の臨床心理医やテレビ局オーナーなどの働く女たち、街に開かれた刑務所の女たち、アトランタで暮らす104歳の女性……。
彼女たちは、黒人や女性に対する差別、困難に遭いながら、仕事をし、考え、話し合い、笑い、生き延びてきた。著者はその話に耳を澄まし、彼女たちの思いを書きとめた。白眉の聞き書きに一篇を増補。