『より大きな希望』 イルゼ・アイヒンガー
はじめて出逢う世界のおはなし1948
『より大きな希望』
イルゼ・アイヒンガー 著 / 小林和貴子 訳
東宣出版 / 四六判変形並製 / 415P
子どもたちはユダヤ人であることを選んで生まれてきたのではない。〈星〉とは、自分にはどうしようもない自分の条件なのだ。だからあなたにも僕にも〈星〉はある。
(千野帽子さんの推薦文より)
「すべてが青一色になる場所があるってことを信じ続けるんだ。何があろうとも、だよ」——ナチス・ドイツ合邦期のウィーンを舞台に、〈青一色の世界〉を探しもとめる少女エレンの軌跡を描いた物語。作家の自伝的要素に、歴史、宗教、伝説、民謡を織りまぜた10の断章が、イメージ豊かな幻想世界を紡ぎだす。ユダヤ系女性作家イルゼ・アイヒンガーの、最初にして唯一の長篇小説(1948年作品)。妖精文庫版より35年の時を経て、新訳にて復刊。