『どこにでもあるどこかになる前に。〜富山見聞逡巡記〜』 藤井聡子
『どこにでもあるどこかになる前に。〜富山見聞逡巡記〜』
藤井聡子 / 里山社 / 四六判並製 / 216P
新幹線も開通し、コンパクトシティをうたう再開発で、一見、開かれた町になった富山市中心部。だが郷愁と個性を失いどこにでもありそうな姿になった町に、08年、30歳直前でUターンしたライター、藤井聡子は戸惑いを覚える。見た目は「開かれて」いても結婚出産を迫る閉鎖的価値観は相変わらず。閉塞感に抗い、失われる町を記録しようとミニコミを作り始めた彼女は、迷い、傷つき、悩みながらも個性的な富山県民に出会い、第2の青春を見つけていく……。
地方都市に住む人、出た人、愛する人へ捧ぐ、Uターン者による〝第二の青春〟エッセイ。