『ベルリン1933 壁を背にして』クラウス・コルドン ※上下巻
『ベルリン1933 壁を背にして』※上下巻
クラウス・コルドン 著 / 酒寄進一 訳 / 岩波書店 / 17.2 x 12.2mm並製 / 350P,310P
1932年夏、ハンスは初出勤を前に緊張していた。世界恐慌のあおりを受けて、この頃は就職できるだけも幸運だ。「よりよき未来」を約束するナチは先日の選挙でも大勝し、貧しいアッカー通りにも入党するものが現れていた。やがて年が明けた1 月、ヒトラーが首相の座につくと、政敵への弾圧は一気に激しさを増し……。
ナチが政権を奪取するまでのわずか数か月間を、15歳のハンスの視点でつづった第二作。