『力なき者たちの力』 ハヴェル・ヴァーツラフ
『力なき者たちの力』
ハヴェル・ヴァーツラフ 著 / 阿部賢一 訳 / 四六判 154P
無力な私たちは権力に対してどう声をあげるべきか?
すべてはロックミュージシャンの逮捕から始まった――。
かれらの問題は自分たちの問題だと共鳴した劇作家は、全体主義の権力のあり様を分析し、「真実の生」、「もう一つの文化」の意義を説く。このエッセイは、冷戦体制下の東欧で地下出版の形で広く読まれただけでなく、今なおその影響力はとどまることを知らない。
形骸化した官僚制度、技術文明の危機を訴える本書は、私たち一人ひとりに「今、ここ」で何をすべきか、と問いかける。
無関心に消費社会を生きる現代の私たちにも警鐘をならす一冊。
解説、資料「憲章77」を付す。