『手紙の店、クルウォルで』 ペク・スンヨン
『手紙の店、クルウォルで』
ペク・スンヨン 著 / 小西直子 訳
東京創元社 / 四六判並製 / 378P
「誰か」に手紙を書くことで、
私たちは「自分」を取り戻していく。
世界18か国で刊行
ソウルのレターショップから、
感動をお届けします。
杏子色の壁、森の香り、ころんとした万年筆、
オリジナル封筒、文通でつながる人々。
ソウルに実在する素敵なレターショップを舞台に、
日常を愛おしく描いた物語です。
家族の自慢だった姉が同僚に騙され、借金を抱えて失踪してしまった――。それをきっかけに、妹である28歳のヒョヨンは映画監督になる夢につまずいてしまう。だが大学時代の伝手(つて)で、ソウルの延禧洞(ヨニドン)にあるレターショップ「クルウォル」でアルバイトを始めることに。こっくりした杏子(あんず)色の壁に囲まれて、便箋やペン、封筒などが入った木のチェストが並び、森林浴をしているような香りが漂う居心地のいい店だ。目玉は、「ペンパル」というサービス。不特定の誰かに手紙を書くと、引き換えに誰かの書いた手紙を一通もらえる。クルウォルを介し、見知らぬ誰かと名乗り合うことなく手紙のやり取りができるのだ。
サービスを利用するのは、ヒット作の次作に悩む漫画家、小説家を目指す会計士、妻を亡くした小学校の校長……。ヒョヨンは、手紙のやり取りをする人々を見守りながら、ゆっくりと自分自身と向き合っていく。
春から秋、クリスマスを経て新年へ。
四季のうつろいと共に、手紙でつながる人々の日常を愛おしく描いた癒しの物語。


