『翻訳文学紀行 Ⅷ』
『翻訳文学紀行 Ⅷ』
ことばのたび社 / 文庫判並製 / 414P
異国への旅は、見知らぬ物事との出会いに満ちているようでいて、慣れ親しんだ事柄と思いがけず再会する機会をはらんでもいる。
それは異国の物語を読むときも同じだ。まったく知らない言語で書かれていても、登場人物は、自分も聞き覚えのあるジョークで笑い、まさに昨日自分がやらかした失敗を犯す。何千年前の話であろうと、人は同じ空を仰ぎ見、同じ天体を指さし、同じように願いをかける。地球の反対側で育っても、違う時代に生まれても、わたしたちが抱く思いや日々の営みはそう大きくは違わない。だからこそ、物語は時空を超えて人の心を動かすのだ。
第八号となる今回は、以下の通り、モンゴル国、ロシア、ナイジェリア、マルタ、カリブ海地域の作品を収録。
目次
1 星は語りかける――モンゴル語文学(モンゴル国)
「星々の断章」[抄訳]
オイドブ・ソドノムピル 著
阿比留美帆 訳
2 誰の戦いか?――ロシア語文学(ロシア)
『なかったこと』[第一部第三章・第四章・第十六章]
ボリス・サヴィンコフ(ロープシン) 著
田村太 訳
3 憧れを追いかけて――ハウサ語文学(ナイジェリア)
『ほうき星』
ウマル・A・デンポ 著
塩田勝彦 訳
4 愛おしい愚かさとちょっとの知恵と――マルタ語文学(マルタ)
「罪は眠らない」ほか十篇
テーミ・ザンミート 著
依田純和 訳
5 声なき女たちの歌――フランス語文学(カリブ海地域)
『腐葉土』[抄訳]
ファビエンヌ・カノール 著
善本知香 訳


