『水平線を歩く』 のせなな
『水平線を歩く』
のせなな / いい風 / B6変形判並製 / 144P
出兵前夜の青年たちが遺した言葉に、いまを生きる私から返事を綴る――
「彼らの言葉に耳を傾け、いまの目で読み、いまの言葉でこたえること。その対話のなかで、経験していない戦争が、少しずつ「自分のこと」になっていく気がしている。」(「はじめに」より)
14歳の時、知覧の特攻平和会館を訪れてから、戦争体験と記憶の継承をめぐる課題に心を寄せ続けてきた著者・のせなな。アジア・太平洋戦争末期に戦没した日本の学徒兵の遺書を集めた遺稿集『きけ わだつみのこえ』への「きわめて個人的な視点」からの応答をとおして、戦争を体験していない世代による「記憶の継承」を試みたエッセイ集。
目次
はじめに
森茂/松永茂雄
板尾興市
「海の向こうの国に行きたいと思った」
杉村裕
「戦争に行った人にしか分からない地獄がある」
横山末繁
「あんな怖い思いは誰にもさせたらあかん」
「言葉が生まれた文脈までもを理解する」
長谷川信
佐々木八郎
吉村友男
「私はそんな話をずっと聞いていたい」
松永茂雄
平井摂三
上原良司
「今も戦争体験者は増え続けている」
松原成信
おわりに 水平線を歩く
前書きなど
私は戦争を知らない。けれど、知ろうとしてきた。知ることを、ずっと試みてきた。それでも語っていいのかという迷いや怖さはずっとつきまとう。自分が経験していないことを語るのは、いつだって難しい。それでも、誰かが語らなければ、なかったことになる。その危機感が私を突き動かす。(本文より)
版元から一言
自分たちが直接体験していない他者の記憶を、いかに受け取り、継いでいくことができるか。先の大戦を経験した人が数を減らす中で、私たちの世代が記憶の継承の新しいアプローチを試みることが重要だと考えています。私たちは戦後81年目も応答しつづけます。


