『ジェイムズ』 パーシヴァル・エヴェレット
『ジェイムズ』
パーシヴァル・エヴェレット 著 / 木原善彦 訳
河出書房新社 / 四六判 / 416P
全米図書賞&ピュリツァー賞、驚異のW受賞!
ブリティッシュ・ブック・アワード、カーネギー賞、カーカス賞受賞!
ニューヨーク・タイムス・ベストセラー1位、2024年ベストブック最多選出。
各賞を総なめにした、2024年アメリカ文学最大の話題作。
我が身を売られる運命を知り、生き延びるために逃げ出した黒人奴隷ジェイムズ。
しかし少年ハックをともないミシシッピ川をくだる彼を待ち受けるのは、あまりに過酷な旅路だった。
奴隷主たちを出し抜き、ペテン師を騙し返し、どこまでも逃げていくジェイムズの逃避行の果てに待つものとは──。
黒人奴隷ジムの目から「ハックルベリー・フィン」を語り、痛烈な笑いと皮肉で全世界に衝撃を与えた怪物的話題作。
物語は往々にして誰かの人生を破壊し、利用する。
だが、鮮やかなやり方で新たな命を与えることも出来る。この小説のように。
───西加奈子
読み始めたが最後、『ハックルベリーの冒険』を愛する私がいかに「白人」であったか、
自分を笑い飛ばして痛快になる。
───星野智幸
地獄の故郷を抜け出して、いっしょに生きよう。
この小説にそう誘われた気がした。
───三宅香帆
米文学界の巨人、エヴェレット。
容赦なくも慈悲深く、美しくも残酷で、悲劇であり茶番劇でもあるこの見事な小説は、
文学史を書き換え、長らく抑圧されてきた声を私たちに聞かせてくれる。
───エルナン・ディアズ
恐ろしくも抱腹絶倒、そして深く胸を打つ。
──アン・パチェット
この小説は読者の心をまっすぐに撃ち抜く。
──ニューヨーク・タイムズ
恐ろしく、胸をえぐり、そして笑わせる小説。
──ガーディアン
衝撃的でありながら爽快な結末。
──ワシントン・ポスト